若大将
お疲れ様です。
最近、自分以外の周りの人たちの頑張りや、おめでとう的な出来事に感情移入しやすいお年頃なブランシェグループの鈴木です。
そんなお年頃な鈴木は49歳ですが。
本当に月日の経つのは早いものです。
僕が49歳と言うことは、20歳そこそこで入社した社員さんたちも今や30代半ばと言うことになる。
確かに月日の流れを嫌でも感じる。
今ではカリアゲくんの浅井の髪もモジャモジャだし。
この時も共にダンスをし、いつも何か新しいことを成すときにはそのほとんどのミッションを任せてきた宮地愛らがこの度、株式会社b-first、CAPLUSNAILを卒業することが決まった。
そう、僕は彼女のことを心の中で「若大将」と呼んでいた。
“心の中”と言うのは、以前本人に勇気を出して伝えたら「もうそんな年じゃないっすよ」と言われていたので、内緒で継続していることがバレるのも恥ずかしいので心の中で呟かせていただいております。
そもそも「若大将」とは何か?
ウィキさんによるとこんな感じ。
経営者の後継候補としての息子、あるいは継承したばかりの若手経営者、各種組織やスポーツチーム、軍団等における若手リーダーなどに対する愛称。
だと。
そうそう、若手を束ねるリーダー。
次世代のトップ。
そんな感じ。そんな感じ。
若大将は、いつも飾らないことを良しとする。
難しい言葉は使わず、若手にも同じ目線で接する。
この卒業コンサートの時もそう。
20年近く勤めてきたのだから、おそらくもっともっとカッコ良く決まった決め台詞があってもいいのかもしれないけれど、若大将は、そういうのをとことん嫌う。
いつも自分の言葉で、飾らずストレートに相手に自分の気持ちを伝える。
会社がどうとか、そう言う視点ではなくあんたはどうなの?っていう相手目線で。
それこそが若大将。
若大将は、僕らが創業間もない頃、ひょっこり入社してくれた。
2005年の12月にCAPLUSNAILは生まれ、若大将はその翌翌年の2月に入社してくれた。
その年の4月、若大将の入社から2ヶ月後には、大勢の美容学校卒の新人さんたちを迎え入れることになっていました。
この時に、たった”2ヶ月だけ先輩”の若大将は、そんなたった2ヶ月感を微塵も見せず、立派に先輩を演じ切った。
演じきったと言うよりも、やるしかなくやりきった、なりきったと言うのが正解かと。
「後輩になめられたくないんで。私頑張ります!」
この言葉はいまだに忘れません。
めちゃくちゃカッコいいなと思ったから。
とにかく終始こんな感じ。
だから僕も新しいミッションは彼女に任せることにしていた。
テンションと責任感が半端なくレベルが高かったから。
よって、時にはこんなミッションも。
ネイル業界の巨匠「田賀先生」の髪を半笑いでイジる。
つられて弟子も半笑い。
そう、若大将はネイルだけでなくなんでもできる。
これはセンスといえば一言で片付いてしまうけれど、決してそうではないと僕は思う。
なぜならば彼女は努力家だからだ。
それも「私やってます!!頑張ってます!!」と言う類のアピールは一切しない。
おそらくそれは彼女の生き方に大きく反する事だからなのだと思う。
そう、若大将はネイルの技術がずば抜けて凄い。
早いし、上手。
らしい。
“らしい”と言うのは、変な意味ではなく、僕が技術者ではないので、そんな偉そうに言えないだけのこと。
言えないけど言う。
とにかく凄い。
だからたくさんのセミナーの依頼も受けてきました。
熊本へも毎月行ってもらったし。
こちらも半笑いの大阪のモンスター、筒井姉さんと渡り合えるのも、いろいろな意味でおそらく若大将しかいないと思う。
筒井姉さんの次どうするのか全く読めない荒れ荒れな動きと上手く合わせることができるのは、世界的に見て何億分の一的な確率論ですから。
そう、若大将は、人の心に寄り添える人。
「自分が自分が」と言う気持ちが少なからずあったにせよ、後輩や周りのメンバーへ手柄を譲ることができる思いやりのある人。
後輩たちの認定講師の試験練習を夜遅くまで付き合うだけじゃなく、試験前には「必勝ダルマ」を用意していた。
今時必勝ダルマ??!!
案外古風な価値観なのもポイントが高い。
論点がズレてはいけない。
ダルマではなくその後輩への熱いお想いが大切だと言うことがお伝えしたいわけで。
故に、若大将はいつの時代も後輩たちから崇められる存在である。
後輩たちに圧をかけて服従させるタイプではなく、後輩たちのために動いて慕われるタイプ。
それもまたカッコいい。
僕はいつもこうありたいと思う。
有言実行。
自分がやりますと言ったことは、必ずやり遂げる。
できない理由は言わない。
これは簡単なことではない。
できない理由や言い訳は誰しも言いたいわけで。
言いたいと言うのは、できない自分がカッコ悪いし、自分の責任にしたくないから。
普通そうでしょ。
でも、若大将はそう言うことは言わない。
それがダサい事だと分かっているから。
こう言うところも後輩から見たらシビれるくらいカッコいいポイントなんだろうなと。
若大将の周りにはいつも人が集まる。
男性も女性も。
同僚も、後輩も。
それは、生き方がカッコいいからだと思う。
何度もくどいけど、自分が自分がではなく、周りのために、後輩のために生きる生き方が。
誰かのために生きる生き方。
でも、もうそろそろいいんじゃないかなと。
自分のために時間を使っても。
僕は長きに渡って若大将と一緒に仕事をしてきた。
若大将が我慢している場面もよく見てきた。
自らもキャリアを積み、現場仕事から全体の仕事へ。
自分ごとから、他人ごとの仕事へ。
だんだんと、キャリアを積むにつれ現場からは遠くなっていく、、、、、
後輩スタッフの活躍を讃えてはいるものの、「自分もまだまだ負けたくない」と闘志を燃やしている若大将を僕は知っている。
でも、今のままでは、キャリアと会社の幹部という肩書が邪魔をして「自分よりも周りを生かす事」がミッションの大半になっている。
鳥籠の中の鳥のように、何か動きづらさをここ最近僕も感じていたし、何よりも本人は息苦しく辛かったと思う。
でも、僕はこれから先もずっと一緒に働きたいし、何よりも今までの思い出が多いし深すぎる。
おそらくこんな写真、僕しか持っていないと思う。
ガラケー時代に撮ってるから画質悪いし、恵理香様が変わらなさすぎるまた違う恐怖もある。
そう、寂しいわけです。
僕は。
共に戦場を駆け抜けた仲間だから。
しんどい時代を潜り抜けて、今の時代を作ってきた同志だから。
でも、それは僕のエゴ。
若大将の人生は若大将が決める。
僕はその決意を受け止め背中を押すことが仕事のはず。
「卒業します」
この言葉を聞いた時、複雑な気持ちではあったけど、前もって心の整理はしておいた分
「了解。頑張れよ。応援するよ。」
と、カッコつけれた。
そしてあっという間の2021年7月20日。
最後のサロンワークの日。
彼女のインスタのストーリーには、今一緒に働くメンバー達のお別れ訪問や、過去一緒に働いてたメンバー達も最後の別れを伝えに若大将の働くお店を訪れていた。
くる日も来る日もその投稿は続いて、とうとう収まり始めた本日、しんがりを務めるべく僕も気持ちを伝える覚悟がまとまり今日に至った。
めくるめく続く周りの方々からの若大将への感謝の投稿。愛の投稿。エールの投稿。
泣けるじゃなくて、泣いたね。
本当に。
こんな感動的なことはないよ。
僕は、本当に素晴らしい仲間と働くことができている。
若大将はもちろんだけど、感謝を伝えに行く後輩スタッフ達のその心が素晴らしい。
もう退社してから随分経つのに、2時間近くかけて会いに行ってくれた元スタッフ達の生き様が素晴らしくて。
泣くよ。そりゃ。
僕はふとこんなことを考えた。
もしも僕が死ぬ時がきたら、みんなこうやって会いにきてくれるかなと。
自分のことばかりじゃなく、若大将のように誰かのために生きる生き方はちゃんとできているのだろうか?
僕の思いは独りよがりではなく、みんなと両思いになっているのだろうか?
色々と考えた。死生観については以前も文章にしたけど、本当に僕らは自分の今までの生き方を周りの人たちに評価してもらえることが嬉しいことなんだと思う。
そのために僕らは頑張れるのだと思う。
そういう意味では、若大将のこの株式会社b-first、CAPLUSNAILでの生き方は大正解だったということ。
最高だね。
たまらんです。
何事も第一線で頑張る。もちろん綱引きも。
できない理由を並べるのではなく、まずはやってみる。
「できます!私にやらせてください!!!」
これは、才能ではなく多くの修羅場を潜り抜け、たくさんのしんどい経験もしたからこそ生まれてくる自信。
決してハッタリでも、適当でもない。
だから僕は、数多くの仕事を彼女に任せてきた。
彼女はこの会社で様々な経験をし、とうとう自分のために動けるスタートラインに立った。
これは第2章。
ちなみにTHE虎舞竜の「ロード」は14章まである。
僕は、心から応援したい。
若大将の第2章を。
そして、今まで本当にありがとうと心の底から感謝を述べたい。
「ありがとう」
そしてこれからもよろしくお願いします。
共に頑張りましょう。
とりあえず、じゃ、若大将またね。
では!!